舞台に関わる仕事をしたいと思ったとき、まず引っかかるのが「舞台芸術学部」という学部がほとんど無いことなんだ。ボクが図鑑で数えたら、舞台・演劇系を学べる大学は全国で38校(シンロノズカン調べ・2026年)。そのうち、この分野を主な専門として置いている大学は25校だよ。置き場所は芸術学部がいちばん多いんだけど、音楽学部にも文学部にも教育学部にもあるんだって。しかも同じ「舞台芸術学科」の中で、演じる側と、舞台美術や照明で支える側とに分かれているんだ。この分かれ方、一緒に照らしてみようか。
多摩美術大学の美術学部には演劇舞踊デザイン学科があって、演劇舞踊コースと劇場美術デザインコースに分かれているんだって。美術大学の中にあるので、舞台を「デザインする対象」として捉える視点が強く出るよ。名古屋芸術大学の芸術学科舞台芸術領域も、舞台美術コース・演出空間コース・舞台プロデュースコースという構成で、演じることではなく舞台をつくる側に軸足があるんだ。詳しくは「デザイン学部」「造形学部」「芸術学部」の違いを整理するも参考にしてね。
演じるのではなく、演劇を学問として研究する道もあるんだ。早稲田大学の文学部には演劇映像コース、明治大学の文学部には文学科演劇学専攻、大阪大学の文学部には人文学科の音楽学・演劇学専修があるよ。戯曲の読解、演劇史、上演の記録の分析などが中心で、実技よりも文献と理論の比重が大きくなるんだって。明治学院大学の文学部芸術学科には演劇身体表現コースがあって、研究と実践の両方を扱う形になっているんだ。文学部の幅広さについては「文学部」は大学によって中身がこんなに違うで照らしているよ。
学科名やコース名に「演技」「演出」「舞踊」「ミュージカル」があれば舞台の上に立つ側、「舞台美術」「照明」「音響」「舞台デザイン」「プロデュース」「マネジメント」があれば支える側の傾向だよ。「演劇学」「演劇史」という言葉が中心なら研究寄りなんだ。それから、この分野は立地がかたよっていて、38校が置かれているのは14都道府県だけ。33県には1校もないんだって。地元で探すと候補が見つからないことがあるから、下宿を含めて考える必要があるかもしれないね。学内に劇場・稽古場・工房があるかどうかも、大学のサイトで確かめてみてね。
実技試験を課す大学もあるけれど、内容は大学によってかなり違うんだって。舞台美術・照明・音響・プロデュースのコースは、実技ではなく学力試験や面接で選抜する大学もあるよ。募集要項の試験科目を必ず確認してね。
ざっくり言うと、つくる側か読み解く側かの違いだよ。舞台芸術学科は上演をつくる実習が中心で、文学部の演劇学は戯曲や演劇史を研究する文献中心のカリキュラムになりやすいんだ。ただし両方を扱う大学もあるから、卒業に必要な科目を見て確かめてね。
進路は舞台の上に立つ仕事だけじゃないんだって。舞台美術・照明・音響のスタッフ、劇場やホールの運営、イベント制作会社、テレビや映像の制作現場など、公演を支える側の仕事も幅広くあるよ。学科の中にどのコースが置かれているかは、そのまま進路の幅につながるんだ。詳しくは「学部」「学科」「専攻」「コース」の違いも参考にしてね。
学部名・学科名だけで判断せず、きみの好き・得意から自分に合いそうな学問領域を探してみない?5つの質問に答えるだけで、全国の大学の専攻から候補を出してみるよ。