🎨 学問領域ガイド

西洋画とは? どんな学問か、どこで専攻できるか

岬トモルン(わくわく)

きみは西洋画のことを、「写真みたいにそっくりに描く、油絵の練習」だと思っていないかな? ボクが図鑑で調べてみたら、それだけじゃないんだって。西洋画は油絵具(油画)を中心に、色彩理論や構図法を体系的に学びながら、写実(リアルに描く)から抽象(形を崩して描く)まで、幅広い表現の可能性を追求する学問なんだよ。多くの美術大学で、隣り合う「日本画」の専攻と並んで、独立した専攻・コースが置かれているんだって。実際の学問としての西洋画と、専攻できる港(大学・学部学科)の見つけ方を、これから照らしてみるよ。

最終更新日: 2026-08-26

🌊西洋画は「イメージ」と「実際の学問」がかなり違う

世間一般のイメージ

岬トモルン(にっこり)

西洋画ってきみの中では、どんなイメージかな? モデルや静物をそっくりに再現する、写実だけの世界。「西洋」とつくくらいだから、ヨーロッパの古典絵画をそのまま真似るだけの学問。感覚だけで色を選ぶ、自由すぎる表現——西洋画って、そんなふうに思われがちなんだって。

実際の学問としての西洋画

岬トモルン(考え中)

実際の西洋画は、油絵具(顔料を油で溶いた絵具、アクリルや水彩を併用することもあるよ)を中心的な画材としながら、色彩理論(色の組み合わせが与える印象の理論)、構図法(画面の中に何をどう配置するかの理論)、マチエール(絵肌。絵具の物理的な質感)を体系的に学んでいく学問なんだって。感覚だけに頼るのではなく、理論と技術の両方を積み上げていくんだよ。

油絵具はゆっくり乾く性質を持っているから、一度置いた色を何度も塗り重ねたり、混ぜ合わせたりしながら、時間をかけて画面をつくり込んでいけるのが大きな特徴なんだって。この「やり直しがきく」性質のおかげで、絵具を薄く塗り重ねる技法から、パレットナイフで厚く盛り上げる技法まで、幅広いマチエールの実験ができるんだ。

西洋画科というと写実的なデッサン力だけが問われる学問というイメージがあるかもしれないけど、実際にはルネサンス以降の写実表現から、印象派、キュビスム、抽象表現主義まで続く表現の歴史全体を土台にしながら、自分がどこに立つ表現者になるかを模索していく学問なんだって。写実と抽象は対立するものではなく、ひとつながりの表現の幅として学ぶんだよ。

🔍学べる内容の例

🎨 色彩理論
岬トモルン(わくわく)

色の組み合わせが人の心理や画面の印象にどう影響するかを、理論として学ぶ分野だよ。感覚ではなく理論として色を扱えるようになるんだって。

📐 構図法
岬トモルン(わくわく)

画面の中に何をどう配置すれば、見る人の視線や印象をコントロールできるかを学ぶ分野なんだって。バランスや遠近感の理論も含まれるよ。

🖌️ マチエール(絵肌)の探求
岬トモルン(わくわく)

絵具を薄く塗り重ねたり、パレットナイフで厚く盛り上げたりしながら、絵の表面が持つ物理的な質感を探る分野だよ。油絵具ならではの、乾くまでの時間を活かした技法なんだって。

🖼️ 具象から抽象までの表現史
岬トモルン(わくわく)

写実的に描く具象表現から、形を崩して再構成する抽象表現まで、西洋絵画がたどってきた表現の広がりを学ぶ分野なんだって。両方の技術を身につけたうえで、自分の立ち位置を探っていくよ。

🔬研究テーマ例

🔬 絵具の乾燥速度・粘度が表現に与える影響の研究
岬トモルン(わくわく)

油絵具の物理的な性質が、実際にどんな塗り方・表現を可能にしているのかを分析する研究なんだって。

🖌️ 層状描法(グレーズ)が色の深みに与える効果の研究
岬トモルン(わくわく)

薄い色を何層にも重ねて塗る技法(グレーズ)が、単色を塗るのとどう違う色の深みを生むのかを検証する研究だよ。

🧠 抽象絵画の色彩配置が鑑賞者の感情に与える影響の研究
岬トモルン(わくわく)

具体的なモチーフのない抽象絵画の色や形の配置が、見る人の感情にどう作用するかを調べる研究なんだって。

🖼️ 具象表現の現代的な再評価に関する研究
岬トモルン(わくわく)

抽象表現が主流とされた時代を経て、あらためて写実・具象表現がどう評価され直しているかを分析する研究だよ。

どんな人に向いている?

岬トモルン(にっこり)

こんなきみには、西洋画の島(学問領域)が向いているかもしれないんだって。

  • 絵具を厚く盛り上げたり薄く重ねたりと、絵肌そのものを操ることに興味がある人
  • 写実だけ、抽象だけと決めつけず、幅広い表現の可能性を試してみたい人
  • 色や構図を、感覚だけでなく理論としても理解したい人
  • 時間をかけて色を重ね、画面をじっくりつくり込んでいく制作が好きな人
岬トモルン(にっこり)

この学問にピンときたなら、きみの好き・得意をボクに教えてよ。西洋画以外にも、きみに合いそうな学問の島がまだあるかもしれないから、一緒に探しに行こうよ。

⛵ 好き・得意から、きみのシンロを探してみる

🌅卒業後の進路・関連職業

岬トモルン(通常)

西洋画の先には、こんな港(仕事)が見えてくるよ。

  • 画家: 公募展や個展、コンクールで作品を発表する専業画家への道。ただし作品の制作・販売だけで生計を立てられる人はごく一部というのが実情なんだって。
  • 美術教員: 教員免許を取得して、中学・高校で美術を教える道。
  • ギャラリスト・アートディレクター: 画廊の運営や作家のマネジメント、展覧会の企画に携わる仕事だよ。
  • イラストレーター・コンセプトアーティスト: 色彩理論や構図力を活かして、広告・出版・ゲームやアニメの背景美術などで働く道もあるんだって。
  • 一般企業のデザイン・クリエイティブ職: 色彩理論や構図の知識を、商品デザインや広告制作など幅広い分野で活かす道もあるよ。

🐚よくある質問

西洋画と日本画は何が違うんですか?
岬トモルン(考え中)

いちばんの違いは使う素材と技法なんだって。西洋画は油絵具を使って、ゆっくり乾く性質を活かして色を混ぜ合わせながらキャンバスに描いていく技法。日本画は岩絵具を膠で溶いて和紙や絹に薄い色を重ねていく、速乾性の技法なんだ。多くの美術大学で「西洋画(油画)専攻」と「日本画専攻」が並んで置かれていて、どちらも同じ絵画科の中の別ルートという位置づけなんだって。日本画についても別の島(学問領域)として紹介しているから、あわせて見てみてね。

「洋画」「油画」「油絵」など呼び方が違うのは、内容も違うんですか?
岬トモルン(考え中)

大学によって学科・専攻名の付け方が違うだけで、中身はほぼ共通しているんだって。油絵具を中心に据えつつ、アクリル絵具や水彩絵具も補助的に扱いながら、色彩理論や構図法を学ぶ点は変わらないよ。詳しくは学部・学科・専攻・コースの違いも参考にしてみてね。

画家として食べていくのは難しいですか?
岬トモルン(おっと)

正直に言うと、作品の制作・販売だけで生計を立てるのは簡単ではないんだって。卒業生には、美術教員やイラストレーター、企業のデザイン職など、西洋画で身につけた色彩感覚や構図力を活かせる別の仕事と創作活動を両立させている人もいるみたいだよ。

西洋画が専攻できる大学の例(全国)

全国から代表的な27件を紹介。エリアごとの一覧は下のボタンから見られます。

札幌大谷大学📍 北海道
🎓 推薦入試あり

1・2年次は専攻横断の共通基礎で絵画からデザインまでを学び、3年次以降に選択する4専攻の一つ。テンペラ絵具と油絵具を併用した混合技法や描画材…

東北芸術工科大学📍 山形県
🎓 推薦入試あり

絵画を中心に多様なメディアで表現を学ぶコース。デッサンなど基礎的な技法の習得から、世界を観察する眼差しと独創性を育み、自分だけのテーマを描く…

筑波大学📍 茨城県
🎓 推薦入試あり

油絵を中心とする技法を専門的に習得する領域。デッサン実習・素描基礎演習で基礎力を固めたのち油彩画基礎演習から洋画技法演習で古典から現代までの…

文星芸術大学📍 栃木県
🎓 推薦入試あり

総合造形専攻が3年次から分かれる4分野の一つ。西洋から伝わった絵画技法全般を対象に、アクリル・水彩・パステルなど多様な素材を扱う。フレスコや…

東京芸術大学📍 東京23区

油彩を中心とした絵画表現を学びながら、版画・壁画・映像・彫刻などジャンルを横断した制作にも取り組む専攻。1・2年次は共通カリキュラムで基礎的…

多摩美術大学📍 東京23区
🎓 推薦入試あり

高度な技術習得を基礎に多様な表現分野・素材を学ぶ技法講座や講評会を通じて主体性を養う専攻。1年次は観察力・描写力など基本技法を養い、テンペラ…

女子美術大学📍 東京23区

1年次に人体・風景・動物のデッサンと油彩画制作で観察力・描写力・構成力の基礎を養い、2年次から絵画コースと版画コース(銅版画・リトグラフ・木…

日本大学📍 東京23区
🎓 推薦入試あり

美術学科が分かれる2コースの一つ「絵画コース」内の2専攻の一つ。1・2年次にデッサンと油彩で人体描写を中心とした基礎力を養い、3年次から古典…

武蔵野美術大学📍 東京23区外
🎓 推薦入試あり

1・2年次は個々の関心に応じた選択課題でデッサンや基礎制作に取り組んだのち進むコース。多様な具象絵画の可能性を追求し、絵を描くことを通じて自…

武蔵野美術大学📍 東京23区外
🎓 推薦入試あり

1・2年次は個々の関心に応じた選択課題でデッサンや基礎制作に取り組んだのち進むコース。絵画を中心にさまざまな表現の可能性を探り、絵画・立体・…

金沢美術工芸大学📍 石川県
🎓 推薦入試あり

出願段階で日本画・油画・彫刻・芸術学のいずれかの専攻を選択する学科で、油画専攻ではデッサンを通じて描写力を鍛えたのち油彩画制作などに取り組み…

愛知県立芸術大学📍 愛知県
🎓 推薦入試あり

美術科4専攻の一つ。油彩を中心に、版画や空間表現まで幅広く学ぶ。油画の制作技法や材料研究を実技で重ねながら高度な表現技術を身につけ、独自の表…

名古屋芸術大学📍 愛知県
🎓 推薦入試あり

ものを見る力と表現する技術を磨き、油彩画の伝統的技法と現代的表現方法を習得するコース。1年次に素材実習で基礎力を養い、2年次以降は個別制作ス…

成安造形大学📍 滋賀県
🎓 推薦入試あり

美術領域に置かれる洋画コース。1年次は日本画・現代アートも含めた基礎造形を経て、2年次に油彩画材料の扱いを学び、テンペラ画や人体画、グリザイ…

京都精華大学📍 京都府
🎓 推薦入試あり

絵具やイーゼルなどの道具を自作することから絵画表現の本質を学ぶコース。2年次の「造形実習」で画材制作と対象の観察描写に取り組み、3年次の「応…

京都市立芸術大学📍 京都府

1・2年次の「油画A・B」で多様な素材による実技とドローイングを重ね、学生主体の展覧会運営も経験する。2年次以降は「油画1・壁画」「油画2」…

京都芸術大学📍 京都府
🎓 推薦入試あり

油彩画を軸に版画・デッサン・テンペラ画・デジタル表現まで幅広い技法を学ぶ。1年次はルネサンスから20世紀印象派に至る絵画技法の歴史をたどり、…

嵯峨美術大学📍 京都府
🎓 推薦入試あり

油画工房と版画・写真工房に分かれ、油彩・水彩による絵画表現から木版画・銅版画・シルクスクリーン・写真、インスタレーションなど現代アートの手法…

大阪芸術大学📍 大阪府
🎓 推薦入試あり

油画の知識と技術を習得し「具象」と「非具象」のいずれかを選択して自分の芸術表現を追求するコース。美術学科では1年次に油画・日本画・銅版画・木…

尾道市立大学📍 広島県
🎓 推薦入試あり

美術学科3コースの一つ。1年次はデッサンや彫刻実習など全員共通の基礎実技に取り組み、2年次からこのコースを選択して油彩実習など油画の専門実技…

広島市立大学📍 広島県
🎓 推薦入試あり

美術学科3専攻の一つ。デッサンや古典研究を重視した写実的な油絵表現を学ぶ。写実・具象表現を根幹とする指導方針のもと、デッサンの反復と西洋絵画…

崇城大学📍 熊本県
🎓 推薦入試あり

入学後に選択する4コースの一つで、デッサンなど基礎的な描写力の習得から始め、段階的に作家研究へと進む洋画コース。油彩を中心とした西洋絵画の技…

沖縄県立芸術大学📍 沖縄県
🎓 推薦入試あり

美術学科3専攻の一つ、絵画専攻内のコース。素描やドローイング、油彩、素材応用表現に加え、版表現・映像表現・インスタレーションも学び、2・3年…

金沢学院大学📍 石川県
🎓 推薦入試あり

1年次に全専攻共通の基礎を学んだのち分かれる6専攻の一つ。デッサンを基礎に日本画・洋画の技法を学び、観察力と表現技術を磨きながら、素材やモチ…

星槎道都大学📍 北海道
🎓 推薦入試あり

アート専攻に属し、デッサンを基礎に、洋画・日本画・彫刻・工芸実習・西洋美術史などの伝統的な美術表現技法を幅広く学ぶコース。公募展やコンクール…

名古屋造形大学📍 愛知県
🎓 推薦入試あり

「美術とは何か、なぜつくるのか」を問い続けながら、平面表現の歴史と技法を探究する領域。日本画・アートイラスト専攻では顔料彩色や古典模写、屏風…

佐賀大学📍 佐賀県
🎓 推薦入試あり

「手わざ」を基礎にオリジナリティのある表現力を養成する分野。西洋画・日本画・彫刻・ミクストメディア・漆・木工芸・染色工芸・視覚伝達デザインの…

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