きみは歯科技工学のことを、歯医者さんで歯石を取ってくれる歯科衛生士と同じような仕事だと思っていないかな? ボクが図鑑で調べてみたら、それは全然別の仕事だったんだって。歯科技工学は、虫歯治療で使う詰め物や、歯を失った人のための入れ歯・クラウン(かぶせ物)、矯正のための装置などを、精密に設計・製作する技術を学ぶ学問なんだよ。患者さんの口の中を直接治療するのではなく、技工所というものづくりの現場で、材料科学とデジタル技術を駆使する、ちょっと意外な学問なんだって。実際の学問としての歯科技工学と、専攻できる港(大学・学部学科)の見つけ方を、これから照らしてみるよ。
歯科技工学ってきみの中では、どんなイメージかな? 歯医者さんの受付や診療室のそばで働く、歯科衛生士と同じような仕事——名前も似ているし歯科衛生学と混同されやすくて、そんなふうに思われがちなんだって。
でも、大学で学ぶ「学問としての歯科技工学」は、そのイメージとはまったく違うみたいなんだ。歯科技工士は、歯科医師が作った指示書をもとに、技工所や歯科医院・病院の技工室で、入れ歯・クラウン・ブリッジ・矯正装置などの「補綴物(ほてつぶつ)」を設計・製作する専門職なんだって。患者さんの口の中を直接処置したり、保健指導をしたりすることはなくて、ものづくりの現場を支える技術者に近い仕事なんだよ。
学問としては、歯科材料学・生体材料学を基礎に、セラミック・金属・レジンといった歯科材料の性質を科学的に理解して、耐久性と見た目の自然さを両立させる補綴物を精密に設計・製作する技術を、実習を通じて身につけるんだって。最近は口の中を光学スキャナーで読み取ってコンピュータ上で設計し、削り出しや3Dプリンターで製作するCAD/CAM(キャドカム)という技術も広がっていて、伝統的な手技とデジタル技術の両方が求められる学問になっているんだよ。
同じ「歯科」とつく学問でも、患者さんに直接向き合う歯科衛生学・歯学とは違って、歯科技工学はものづくり・工学に近い性格が強い——ここが一番の特徴なんだって。
セラミック・金属・レジンなど、口の中で使われる材料の性質や、体になじむ条件を科学的に学ぶ分野なんだって。補綴物づくりの土台となる知識だよ。
虫歯などで失われた歯の一部を補う、クラウン(かぶせ物)やブリッジを設計・製作する技術を学ぶ分野だよ。天然の歯に近い形と色を再現する技術が求められるんだって。
歯を失った部分を補う入れ歯を設計・製作する分野なんだって。歯ぐきの形にぴったり合わせる、精密な技術が必要になるんだよ。
歯並びを整えるための矯正装置を設計・製作する分野だよ。一人ひとり違う歯並びに合わせた、オーダーメイドの装置をつくる技術なんだって。
口の中を光学スキャナーで読み取り、コンピュータ上で補綴物を設計して、削り出しや3Dプリンターで製作する最新技術を学ぶ分野なんだって。伝統的な手作業とデジタル技術、両方のスキルが求められるんだよ。
3Dプリンターで補綴物を製作する技術が、精度や製作時間、コストをどう変えていくのかを検証する研究なんだって。
耐久性・見た目の自然さ・体へのなじみやすさなど、補綴物に使う材料をどう選ぶべきかを科学的に検証する研究だよ。
コンピュータでの設計と、職人の手作業による微調整を、どう組み合わせるのが最も精度の高い補綴物につながるのかを研究するテーマなんだって。
光の当たり方で微妙に変化する歯の色を、セラミックなどの材料でどこまで自然に再現できるかを研究するテーマだよ。
こんなきみには、歯科技工学の島(学問領域)が向いているかもしれないんだって。
この学問にピンときたなら、きみの好き・得意をボクに教えてよ。歯科技工学以外にも、きみに合いそうな学問の島がまだあるかもしれないから、一緒に探しに行こうよ。
歯科技工学の先には、こんな港(仕事)が見えてくるよ。ただし、歯科技工士を目指せる学科がある大学は限られていて、養成は専門学校が中心なんだって。養成施設に入る人の数は年々減っているんだ(令和2年時点)。大学での専攻を考えるときは、まずどの大学にその学科があるかを調べるところから始まるよ。
歯科技工士の働き方は、依頼された仕事の量に応じた歩合制になっていることも多く、労働時間が不規則になりやすいことや、歯科技工士の半数が50歳以上になっている(平成30年)など、高齢化や人手不足が課題として指摘されていることも、進路を考えるうえで知っておきたいポイントなんだって。
歯科技工士は、歯科医師の指示書をもとに入れ歯やクラウンなどの補綴物を技工所や技工室で設計・製作する、患者さんと直接接することのない技術職なんだって。それに対して歯科衛生学で学ぶ歯科衛生士は、歯科医院などで患者さんに直接向き合い、歯石除去や保健指導などの予防処置を行う職種だよ。どちらも国家資格だけど、働く場所も仕事の中身も大きく違うんだ。
歯学で学ぶ歯科医師は、虫歯の治療や外科的処置、診断など幅広い医療行為を行う6年制の国家資格なんだって。歯科技工士は、歯科医師が作成した指示書に基づいて補綴物を製作する専門職で、法律上、患者さんの口の中を直接治療することはできないという違いがあるよ。
物質・材料工学は、金属やセラミック、高分子といった材料そのものの性質を幅広く探求する学問なんだって。歯科技工学は、その材料科学の知識を「口の中で使う補綴物をつくる」という目的に特化して応用する学問という違いがあるよ。材料への興味という点では重なる部分も大きいから、材料そのものをもっと幅広く探求したい人は物質・材料工学のページも見てみてね。
歯科技工学科を卒業しても、歯科技工士になるには国家試験に合格する必要があるんだよ。多くの学校は国家試験対策のカリキュラムを組んでいるみたいだけど、そもそも学べる大学自体がとても少ないから、まずは学べる大学があるかどうかから調べる必要があるんだって。
卒業時に歯科技工士国家試験の受験資格が得られる4年制の専攻。1年次はクラウンや義歯の基本的な製作方法を、2年次以降はより専門性の高い補綴装置…
歯科技工士国家試験合格率100%を誇る4年制学科。義歯やかぶせ物、矯正装置などの製作技術に加え、CAD/CAMをはじめとするデジタル技工技術…
口腔健康科学科2専攻の一つ。全国初となる4年制大学での養成として歯科技工士の国家試験受験資格を取得できる専攻で、歯学科と共通の「バイオデンテ…